宿と小説の読みもの、余白
島根県出雲市斐川町(湯の川温泉)

湯宿 草菴

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この宿の記録

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この宿に泊まる一晩を、小説にしてある。

どれも、まだ違った。三つの下の白は、まだ広い。

志乃『移された家の、二度目の場所』

十年使った屋号を、三月の末に手放した。名乗り方だけが無いまま、わたしは出雲、古民家を移築した宿へ向かう。梁も湯も、詰めすぎない間合いで組まれた場所で、新しい名前より先に、白い余白と向き合う。

使わなかったことに、少し落胆していた。落胆する資格が自分にあるのか、それも分からなかった。

大輔『近況を聞かない』

妻の実家の集まりで、次はどうするのと聞かれると思っていた。誰も聞かなかった。聞かれなかったことに落胆している自分に気づき、僕は妻と、島根・出雲の古民家の宿へ向かう。

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向かないとき

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