宿と小説の読みもの、余白
SAKE

神戸の酒心館、明石の江井ヶ嶋

分類できないものを、分類できないまま持てるか

三十四歳。港区白金台に一人で住む。データ分析の会社を経営し、あらゆる対象を変数とパターンに置き換えて生きてきた。旅館だけは、事業にしないと決めている。出張の合間に行き先を毎回変えながら宿を巡り、そこですれ違った人々の話を、この場所に集めている。

黒瀬慧という語り手について →

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有馬は神戸市にある

多くの人は、有馬温泉が神戸市にあると知らない。地図で確かめると、湯の湧く山あいの町も、御影の蔵がある海沿いの町も、同じ市の中に収まっている。泊まった宿は、神戸市北区有馬町の陶泉 御所坊(記事は028074の2本)である。

神戸の蔵は神戸酒心館

同じ市の中にありながら、有馬の湯と御影の蔵は、互いを知らないような距離で離れている。神戸市東灘区御影塚町の神戸酒心館は、福寿という銘柄を出す。同じ神戸市という名で呼ばれながら、湯から蔵までは山を一つ越える。有馬の湯を思い出すために開けても、この酒は山の向こう側で造られている。土地の名で選ぶと、記憶とは別のところへ行き当たる。

家で開けるなら、福寿 純米吟醸がある。

PR 福寿 純米吟醸 神戸酒心館(兵庫県神戸市東灘区)

20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。

城崎の酒は、県の反対側にある

土地の名がいつも一致するとは限らない。城崎温泉 三木屋のある豊岡市に、蔵は無い。兵庫の蔵は、県の反対側の明石市にある。

明石市大久保町西島の江井ヶ嶋酒造は、神鷹という銘柄を出す。城崎から明石までは、県境を一つまたぐよりも遠い。

その遠さごと引き受けるのが、神鷹 純米酒 水酛仕込み辛口である。城崎に泊まって兵庫の一本を選ぶと、県内でいちばん遠い蔵の酒が手元に来る。

PR 神鷹 純米酒 水酛仕込み辛口 江井ヶ嶋酒造(兵庫県明石市)

20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。

神戸と城崎の宿

有馬温泉と城崎温泉、同じ兵庫県でも、行き方も湯の質も違う。御所坊は山あいの温泉街に、三木屋は城崎の外湯めぐりの通りにある。どちらの記事も、それぞれの土地へ来た理由から書き起こしている。

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