人物録
沙織さおり
時短勤務の会社員発表 3 篇
息子が一人いて、夫は平日、単身赴任先にいる。自分一人で出かけるには、息子を誰かに預けることになる。
誰にも咎められていないのに、自分で自分を採点する声から降りられるか
最新の一晩 第85話『数えずに済む』 越前あわら温泉 つるや(福井県あわら市) 連載のなかの2030年12月
連載のなかの時間 2027年6月 — 2030年12月(42か月) 3 泊 あいだ 平均 21 か月
小説からの引用
「電話をかけようとして、番号を出したところで止めた。止めたまま、画面が暗くなるのを待った。」
宿の選び方
一泊は、延長保育の何日ぶんか。それで決める。
見るもの
- お迎えの時刻から逆算した最終の便
- 他の親の送り迎え
- 有給の残り
息子を育てながら、時短勤務で働いている。夫は平日、単身赴任先にいて週末しか帰らない。子を預けるたび、誰にも咎められていないのに、自分で自分に言い訳をしている。
はじめに読む一篇
年譜
3 話- № 083 2027年6月 初出 一緒に入る、最後のほう 忘れの里 雅叙苑 — 鹿児島県霧島市 六万円台後半〜(1名1室・夕朝食付) 「何時間ぶん、と数えかけて、今日はやめた。時間を、金額でも罪悪感でもなく、ただの時間として過ごした。」
- № 084 2027年9月 前の回から 3 か月 空欄にした時間 静響の宿 山水 — 奈良県十津川村 一万円台半ば〜(1名1室・夕朝食付) 「預けた時間を、あとで何時間ぶんと数え直す癖がある。今日、友人も同じことをしていると分かった。」
- № 085 2030年12月 前の回から 39 か月 数えずに済む 越前あわら温泉 つるや — 福井県あわら市 五万円台半ば〜(1名1室・夕朝食付) 「電話をかけようとして、番号を出したところで止めた。止めたまま、画面が暗くなるのを待った。」
宿の取り方
3 泊ぶん- 額の帯記録を書いた時点
- 一万円台半ば 〜 六万円台後半
- 土地
- 3 県
承知のうえで取った宿が、持っていたもの。
- 男女入れ替え制 — 忘れの里 雅叙苑、越前あわら温泉 つるや
- 湯の時間が決まっている — 静響の宿 山水、越前あわら温泉 つるや
- アメニティを置いていない — 静響の宿 山水
- 加水または加温がある — 静響の宿 山水
- 客室にトイレがない — 静響の宿 山水
- 露天風呂がない — 忘れの里 雅叙苑