画像はイメージです
「何を見ても、行きたいかどうかより先に、損か得かで決めている。」
何を見ても、損か得かを先に数えてしまう日に
行きたいかどうかより先に損か得かで決めてしまう、そういう日に読む話を並べています。
並んでいるのは、実在の宿を舞台にした連載小説です。語り手は実在しません。
本記事はアフィリエイト広告(Expedia)を利用しています。
何を見ても、行きたいかどうかより先に、損か得かで決めている。得なほうに決めたあとで、行きたかったのはこっちだったか、と思うことがある。そんな日は、数え終わったところから、一泊だけ出かけてみませんか。

奈緒フードデリバリーの配達員フードデリバリーの配達員の奈緒は、走った距離も、時間内に着いた割合も、毎週まとめて受け取ります。同じ画面の同じ日に、一人ぶんの値と、二人で割った値を並べました。その晩は、走っていることを、初めて自分から口に出します。

悠真IT企業勤務・推し活に生きる会社員でも、数えても減らないと分かっている人もいます。IT企業に勤める悠真は、かかったものを足して何回ぶんかに置き換え、減らないと知りながら数えます。着いた晩は、携帯を出して、何も開かずにポケットへ戻します。

大輔元スタートアップ経営者一方で、数えるものが急に大きくなる人もいます。元スタートアップ経営者の大輔は、着金の通知の桁を三度数えました。長くかけたものの値段が、画面の上では一行です。着いた日は、駅からの道を、書いてあるとおりか歩いて計ります。

蓮作家志望もう少し先まで行くと、数えた答えに従う晩もあります。作家志望の蓮は、二つの値の差を三度引き算して、三度とも同じ数字でした。差を、書ける時間に置き換えます。その晩は、食事の付かない部屋で書きはじめ、腹が減って止まります。
ほかに、三つあります。長くいるほど一日ぶんの値が下がると気づく晩、数の多さに先に割り算をする晩、隣にも同じことをしている人を見つける晩。どれも、数えるのをやめない人の話です。
『長くいるほど、安い』奈緒 『三十のうち、六つ』黒瀬慧 『空欄にした時間』沙織今夜の一話
奈緒 — フードデリバリーの配達員 二で割る 配達で暮らす女が、海の近くの宿へ向かう。誘ったのは、顔を見に行くだけだった祖母で、自分から誘うのは初めてである。着いた先では、祖母の速度で歩く。 数える癖をやめないまま、数えたその画面から人を誘うところまで進む一日で、前の話を読んでいなくても分かります。数字が二つ並ぶと、知っていたことでも形が変わる。この一話を読む
舞台になった宿
『二で割る』の舞台は、熱海後楽園ホテル。
PR 熱海後楽園ホテルの空室を見る Expedia (外部サイトが新しいタブで開きます)そのほかの話
熱海へ誘った電話の続きは、人物録の奈緒の頁から続けて読めます。
← 夜話へ戻る