宿と小説の読みもの、余白
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1日3組の宿と、全25室の宿が、同じ一覧に入る。

3組と、25室。この幅の中に八軒が入ります。夫婦喧嘩のあとの一泊は、旅行というより仲直りの場になります。遠出にすると、行程の相談がまた要ります。分ける物差しは、他の客に会話が届かない場所を、部屋・食事の席・湯のどこに持っているかです。そのうえで最後の二軒だけは、思い立った日に出られる軽さで置いてあります。どこで話せるかも、着くまでの分数も、価格帯の欄にも、地域の欄にも、評点の欄にも出てきません。宿の頁の部屋タイプと食事の欄を開いて、はじめて分かります。

話し声が、部屋の外に届かない

一つ目は、部屋です。Onsen & Garden 七菜と、石葉です。

七菜は1日3組限定で、他の客に話し声が漏れず、夜更かしして話し込んでも急かされません。石葉は全8室に自家源泉の浴槽があり、夕朝食とも部屋食で、二人だけの時間が長く取れます。

食事の席が、他の客と分かれる

二つ目は、席です。皆美館と、鳥越の宿 三楽園です。

皆美館は夕食・朝食とも個別対応で、他の客の目を気にせず話し込めます。三楽園は食事の席を他の客と分けており、2種の湯を選べるので、話題を変えたいときに湯を変えられます。

湯を変えて気分を切り替えたい夫婦には、三楽園は向かない場合があります。2種の湯はどちらも大浴場で、貸切風呂ではないため利用時間が決まっています。

湯を、他の客と共にしない

三つ目は、湯です。旅館 國崎と、あかん鶴雅別荘 鄙の座です。

國崎は無料の貸切風呂が複数あり、夕食は部屋食で、声を落とさなくていい環境があります。鄙の座は全室スイート・露天風呂付きで、他の客の出入りに時間を合わせなくて済みます。

思い立った日に、軽く出られる

最後の二軒だけは、話す場所ではなく出やすさで置いてあります。秩父七湯「御代の湯」新木鉱泉旅館と、須賀谷温泉です。

新木鉱泉旅館は西武秩父駅からタクシーで約10分、送迎は駅を15時・16時・17時に出る3便から選べます。プランも夕朝食付・朝食付・素泊まりの3種があるので、その日の気分で軽くも重くもできます。須賀谷温泉は北陸自動車道 長浜ICから車で約20分。全21室が全室バス・トイレ付きで、話し込む場所は部屋の中にも残ります。近いかどうかは家からの距離で決まるので、ここでは高速を降りてからの分数だけを書いています。

話し込む時間が、あればいい

豪華な演出は、この一泊には合いません。近くて、他の客に会話を聞かれない宿なら、話し込む時間はそのまま残ります。帰りの一時間を黙ったまま走るかどうかは、その晩に決まります。

湯の付く部屋が何室あるかで選ぶなら夫婦で、湯の付いた客室が何室あるかで分けた宿、湯のために部屋を出るかどうかで選ぶなら妻と、湯のために部屋を出るかで分けた宿があります。

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