宿と小説の読みもの、余白
画像はイメージです

本記事はアフィリエイト広告(Expedia・Relux・一休.com・じゃらんnet)を利用しています。

一度も部屋を出ない宿と、ケーブルカーで谷底へ下る宿がある。

1軒と、2軒。同じ一覧の両端です。夫婦で温泉宿へ行くとき、外湯めぐりや近隣の観光を、行程のどこかに組み込んでしまいます。組み込まないと、二人分の時間を持て余すと思っているからです。分ける物差しは、湯のために部屋を出るかどうかです。一度も出ないのが一軒、露天風呂の付く部屋を指定すれば出ずに済むのが三軒、客室に湯はあっても温泉は館内という宿が二軒、湯が館内か谷底にあって必ず出るのが二軒です。どの部屋に湯が付くかは、価格帯の欄にも、地域の欄にも、評点の欄にも出てきません。宿の頁の部屋タイプの欄を開いて、はじめて数えられます。

湯のために、一度も部屋を出ない

出ない側からです。あかん鶴雅別荘 鄙の座です。

鄙の座は全25室がすべてスイートで、どの部屋にも露天風呂が付きます。部屋タイプを読み比べる必要がなく、空いている部屋を取れば湯は付いてきます。送迎は週3往復・5日前までの完全予約制なので、日程のほうは先に決まります。

露天風呂の付く部屋を、指定して取る

全室ではないので、部屋タイプの欄で指定する三軒です。皆美館、大和屋別荘、秩父七湯「御代の湯」新木鉱泉旅館です。

皆美館は全19室のうち、温泉付きツイン、温泉付き離れ和室、2024年7月に開いた露天風呂付きの新客室を指定して取れます。大和屋別荘にも露天風呂付客室と温泉内風呂付客室があり、食事の席も他の客と分かれます。新木鉱泉旅館は和室12室のうち、12畳の露天風呂付きの部屋です。三軒とも、部屋タイプを選ばずに送信すると、湯の付かない部屋になります。

画像はイメージです

客室に湯はあるが、温泉は館内にある

部屋の中で湯に入れても、温泉に入るには出ることになる二軒です。鳥越の宿 三楽園と、Onsen & Garden 七菜です。

三楽園は全21室のうち2室に半露天風呂が付きますが、宿の予約画面はその湯を温泉ではないと書いています。温泉は館内の露天と大浴場にあり、泉質が2種あります。七菜は全3室・1日3組で、露天風呂が客室に付くか貸切かは部屋タイプで変わります。どちらも、湯の時間を他の客に合わせる場面はありません。

湯のためには、部屋を出る

最後の二軒は、湯そのものが目的地になります。名泉鍵湯 奥津荘と、和の宿 ホテル祖谷温泉です。

奥津荘は全8室で、湯は館内の足元湧出です。湯船の底から湧く湯に入るには、部屋を出ます。祖谷温泉の露天風呂は谷底にあり、ケーブルカーで片道約5分下ります。この二軒は、部屋で完結しません。それでもここに置いてあるのは、部屋を出る先が外湯でも観光でもなく、その宿の湯ひとつだからです。出るのは一度で、行き先も決まっています。

到着時刻を確約できない夫婦には、奥津荘は向きません。夕食提供のため19時までの到着が必須で、遅れる可能性がある日程では他の七軒のほうが選びやすくなります。

画像はイメージです

何もしないことが、目的でよい

客室に湯があることは、設備の話として書けます。ただ、夫婦にとっての意味は、設備の話ではありません。他の客に会わず、観光の予定も組まず、部屋の中で話すことも話さないことも二人だけで決められる。それが、一晩の使い方の話です。

外湯めぐりを軸に選ぶなら乗り物が、何度も替わる宿、離れの構造で選ぶなら「離れ」と書いてあっても、同じではない宿があります。

一緒に行く人に送る

LINEで送る
← 選び方の索引へ戻る