宿と小説の読みもの、余白
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1名で出るプランは、12本の宿と、1本の宿がある。

12と、1。この差が、急に決めた平日に効きます。平日に休みが取れたとき、まず要るのは観光地の情報ではなく、その日にまだ空いているかどうかです。分ける物差しは、じゃらんの宿の頁を大人1名・1室・日付未定で開いて出るプランの本数です。八軒とも2026年9月5日に同じ画面を読み、本数の多い順に並べました。この本数も、人数を1名にしたときの減り方も、価格帯の欄にも、地域の欄にも、評点の欄にも出てきません。行き先を決める理由は、有給が残っている、それだけで足ります。

1名で、11本から12本

本数の多い側からです。ホテル松葉川温泉と、きのえ温泉 ホテル清風館です。

松葉川温泉は1名で十二本出ます。二人で開いても十二本で、人数の欄を動かしても画面が変わりません。素泊まりまで下げれば一万円台前半で、ただし大浴場は9時から15時のあいだ閉まります。清風館は十一本で、そのうち十本が夕朝食付です。二人で開くと二十本なので、人数を1名にすると半分ほどに落ちます。

1名で、7本から9本

真ん中の四軒です。湯之元温泉、信玄の湯 湯村温泉 常磐ホテル、秩父七湯「御代の湯」 新木鉱泉旅館、静響の宿 山水です。

湯之元温泉は九本で、朝食付でも素泊まりでも一万円に届かない額まで下げられます。かわりに石けんもシャンプーもドライヤーも置いていないので、そちらは鞄に入れることになります。

常磐ホテルと新木鉱泉旅館は、どちらも1名で八本です。常磐ホテルの「平日限定・一人旅応援」と「大人の一人旅」はどちらも三万円台後半、新木鉱泉旅館は夕朝食付・朝食付・素泊まりの三種を1名1室のまま選べます。同じ八本でも、額の帯と、選べる中身が違います。

山水は七本で、夕朝食付が一万円台半ばからです。

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1名で、5本と1本

いちばん少ない二軒です。金沢・深谷温泉 元湯石屋と、和の宿 ホテル祖谷温泉です。

元湯石屋は1名でも2名でも五本で、人数の欄では減りません。ただし出るのは夕朝食付だけで、素泊まりで軽く済ませるという逃げ道がありません。

祖谷温泉は1名で一本です。二人で開くと六本あるので、人数を1名にした時点で六分の一まで落ちます。その一本も、予約の受付が2026年9月30日までと画面に書かれています。公式サイトには別に「一人旅派のあなたへ」があり、こちらは三万円台後半から四万円台前半で、宿泊できるのは2027年12月31日までです。

急に決めた平日にすぐ動きたい人には、ホテル祖谷温泉は向きません。じゃらんで1名に出るのがこの一本しかなく、その一本が埋まっていれば、あとは公式サイトの一本を当たることになります。プランの本数は日によって動くので、数字は数えた日のものです。

何本残っているかが、行き先を決める

有給の使い道に、大きな理由は要りません。人数を1名にしても本数が残る宿を選んでおけば、急に空いた平日でも席が見つかります。残った二日は、行き先の決まった二日になります。

区切りをつける旅なら一人で、区切りをつける宿、家の湯を避けたいなら一人で、湯を独り占めする宿があります。

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