一人でも、他の客と席が並ばない宿
夕食の膳が客室に出るか、客室の外の個室に出るか、部屋タイプとプランを選ぶまで決まらないかで分けた八軒です。客室に来るのが3軒、個室の食事処が3軒、予約の画面で決まるのが2軒で、全9室の宿から五十室を超える宿までが入ります。膳がどこに出るかは、価格帯の欄にも地域の欄にも評点の欄にも出てきません。
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膳が客室に来る宿が3軒、個室の食事処が3軒ある。
3と、3と、2。八軒はこの三つに分かれます。一人で泊まると、食事の時間に他の客の目が気になることがあります。分ける物差しは、夕食の膳がどこに出るかです。客室に来るのが三軒、客室の外の個室に出るのが三軒、部屋タイプとプランを選ぶまで決まらないのが二軒で、全9室の静響の宿 山水から五十室を超える宿までが入ります。膳がどこに出るかは、価格帯の欄にも、地域の欄にも、評点の欄にも出てきません。宿の頁の食事の欄と部屋タイプの欄を開いて、はじめて分かります。
分かれるのは席であって、人ではありません。膳は運ばれてくるものですから、運ぶ人がそのたびに部屋へ入って皿を置き、器が空けば下げに来て、そのやりとりが夜のあいだに何度か重なります。誰とも顔を合わせない夜にはなりません。決まるのは、その相手が他の客か、宿の人かということです。
膳が、客室に来る
夕食が部屋に運ばれる三軒です。食事のために廊下へ出る用がありません。
- 大和屋別荘 愛媛県松山市道後鷺谷町(道後温泉)
客室に温泉の内風呂か露天が付きます。膳のためにも湯のためにも部屋を出ません。
一人 五万円台前半〜(1名1室・夕朝食付)
小説を読む PR一休.comで空室を見る(外部サイトが新しいタブで開きます) PRExpediaでも空室を見る(外部サイトが新しいタブで開きます)一周忌の会場で、十七人と挨拶した人がいる。— 修一|本館は、坂の下にある
- 陶泉 御所坊 兵庫県神戸市北区有馬町(有馬温泉)
夕食を客室で出します。大浴場は半混浴。
一人 六万円台前半〜(1名1室・夕朝食付)
- 下呂温泉 湯之島館 岐阜県下呂市湯之島(下呂温泉)
夕食も朝食も客室で出します。建物が四棟に分かれて建ちます。
東京から約3時間 一人 四万円台半ば〜(1名1室・夕朝食付)
下呂温泉 湯之島館は夕食も朝食も客室に出る宿で、建物が本館、別館、洋館、景山荘に分かれて建っていても、部屋がどの棟にあるかに関わらず膳はそこへ来ます。
大和屋別荘には温泉の内風呂や露天の付く客室があって、膳のためにも湯のためにも廊下へ出る用が減ります。陶泉 御所坊の大浴場は予約ページに半混浴とあるので、湯のほうは貸切風呂に寄せる選び方ができます。
膳がどこに出るかで選ぶと、その夜の順番が決まります。夕食の時刻と場所が決まれば、湯に入る時刻も、浴衣に着替える時刻も、それに合わせて前後へ並びます。価格や評点の欄からは、廊下を歩くのが食事の前なのか後なのかは読めません。
客室の外の、個室で待つ
膳は客室ではなく、食事処の個室に出る三軒です。席は他の客と分かれますが、そこまでは歩きます。
- 時音の宿 湯主一條 宮城県白石市福岡蔵本(鎌先温泉)
登録有形文化財の建物にある個室料亭。客室からはそこまで歩きます。
東京から約2.5時間 一人 三万円台後半〜(1名1室・夕朝食付)
- 越前あわら温泉 つるや 福井県あわら市温泉(あわら温泉)
夕食も朝食も、名匠・平田雅哉設計の数寄屋建築の中の個室で出ます。
一人 五万円台半ば〜(1名1室・夕朝食付)
- 静響の宿 山水 奈良県吉野郡十津川村平谷(十津川温泉)
食事を個室で出します。全9室で、トイレが共同になる客室もあります。
一人 一万円台半ば〜(1名1室・夕朝食付)
時音の宿 湯主一條の個室料亭は登録有形文化財の建物にあって、客室からその建物まで歩く時間が箸を取る前に一つ入ります。越前あわら温泉 つるやでは夕食も朝食も個室に出ます。
静響の宿 山水は全9室で、十津川村には鉄道が通っていません。十津川温泉のバス停から、15時以降に迎えが出ます。
部屋タイプとプランで、どちらになるか決まる
宿を選んだだけでは、膳の出る場所が決まらない二軒です。この二軒がここにいるのは、席が並ばないほうを選べるからであって、選ばなければ並びます。きのえ温泉 ホテル清風館には個室食のプランと大広間食のプランがあり、大広間食を取れば他の客と席が並びます。
- 花巻温泉 佳松園 岩手県花巻市湯本(花巻温泉)
ツインとシングルを除く客室が部屋食。部屋タイプで変わります。
東京から約3時間 一人 二万円台後半〜(1名1室・夕朝食付)
- きのえ温泉 ホテル清風館 広島県豊田郡大崎上島町(大崎上島・芸予諸島)
個室食か大広間食。プランによって変わります。
東京から約6時間 一人 二万円台前半〜(1名1室・夕朝食付)
必ず部屋食を確保したい人には、花巻温泉 佳松園は向かない場合があります。部屋食の対象がツイン・シングルルームを除く客室に限られており、部屋タイプによっては食事処での提供になります。
予約の画面で、決まること
膳の出る場所は、宿を選んだ時点では決まっていません。花巻温泉 佳松園はツインとシングルでは部屋食にならず、きのえ温泉 ホテル清風館には個室食のプランと大広間食のプランがあって、どちらになるかはプランと部屋タイプの側で決まります。宿を選んでも、プランを選ばなければ食事処になります。
見るのは、予約の画面です。
部屋食は、誰とも会わないという意味ではありません。膳が運ばれてくるたびに戸が開き、器が空けば下げに来て、そのたびにまた開きます。顔を合わせる相手が、同じ宿の客から宿の人に替わる。それだけのことです。
きのえ温泉 ホテル清風館の朝食は、バイキング形式だという宿泊者の書き込みがあるだけで、宿の案内には書かれておらず、ここは確認できていません。静響の宿 山水には、トイレが共同になる客室があります。夜のあいだに部屋の戸を開けて廊下へ出る用が、そのぶん残ります。
料金も食事の形も変わります。ここに並ぶのは掲載ページに書かれていたもので、現地で違っていることはあります。
待つ場所を変えると、別の八軒になります。棟ごと本館から離すなら誰にも会わずに、部屋へ帰れる宿、湯が沸くのを待つなら湯を沸かして使う宿があります。
膳と膳のあいだ
献立は書けます。何品出たかも、何時に始まったかも書けます。
書けないのは、膳と膳のあいだの時間です。
椀の蓋を取って、伏せて、置く。汁の湯気が細くなって途中から見えなくなり、次が来るまでのあいだ、何もしていないのに、待っているというほど待ってもいません。

その時間の長さは、あとから思い出そうとしても出てきません。